「漠然とした不安」を全部アウトプットしちゃおう

「自分見守りにはどんな方法があるの?」と考えて当サイトを訪れた方もいると思いますが、その前に大事なことがひとつ。まずは抱えている「課題の具体化」です。漠然とした不安を“アクション”に変える、大事な第一歩なんです。

INDEX

  1. なぜ「課題の具体化」が大事なの?
  2. さあ課題を書き出してみよう
  3. 次に書き出した課題を整理!
  4. 「一人合宿」のススメ
  5. 「自分プロジェクト」の始まりです

なぜ「課題の具体化」が大事なの?

「このままじゃ不安、何か対策を立てなきゃ」

と思いつつ、具体的に何をすればいいかわからない──、そんな方も多いのではないでしょうか?でも漠然とした不安を抱えている状態では、効果的な対策を見つけるのはちょっと難しいんです。

課題が明確になっていないと、それにどう対処するのがベストなのか、判断もつけられないですよね。ひとりひとりライフスタイルが違います。仕事スタイル、健康状態、どんな家に住んでいるのか、兄弟姉妹はいるのか友人や近所の人との関係がどうなっているのか。

そうしたファクターに応じて、抱えている課題やリスクも、きっとひとりひとり異なるはず。なのでまずは、頭の中にある「漠然とした不安」を、具体的な課題やリスクとして、全部アウトプットしちゃいましょう。

さあ課題を書き出してみよう

さっそく作業に入りましょう。

書き出すのは、ノートでもチラシの裏でも、スマホのメモアプリでも何でもOKです。「わざわざ書き出さなくても」と思う方もいるかもしれませんが、テキストにすることで自分の中から外にアウトプットして、自身と対峙できる状態にすることが大事なんです。

整理するのは後でやりますので、まずは難しいことは考えず思いついたことからビシバシ書きだしていきましょう。自分一人だとなかなか書き進められないという方は、SNS投稿の形で書き出してみるのもひとつの手です。同じような状況の友人から「わかる!私もそれ不安に感じてる!」と共感コメントがもらえることもあるでしょうし、自分が気付いていない別のリスクを教えてくれる人がいるかもしれません。

実際に体験したアクシデント(重度のぎっくり腰で動けなくなり、トイレも行けず大変だったなど)や、親介護を通して「将来自分にもこんなことが起こる可能性がある」と感じたことなどを書いてもいいでしょう。たとえば私の場合、足腰が弱り歩行器も使っていた母親が、家の中の手前に開くタイプのドアにてこずっていたことがあげられます。仕事を依頼している外部ライターさんが急に連絡がつかなくなり、関係者皆で心配した時の顛末なども書いておくと参考になるかもしれません。

例えばこんな感じです。

  • 階段踏み外して落ちて大怪我したけど、起き上がれずスマホも遠くで、誰にも助けを呼べなくなってしまった
  • 新型コロナのような感染症がまた発生して在宅療養になったら、買い物にもいけず食料調達に困る
  • 近い将来認知症になったら、お金の管理や生活で困ることがたくさんでるのでは
  • 長期入院になったら、一緒に暮らしている猫の世話を誰に頼んだらいい?
  • 災害が発生した時、ひとりで避難所までいけるのか
  • 大きな病気になって入院・手術が必要になった時、連帯保証人とかどうしたらいい?
  • 自分に突然何かあった時、急に仕事に穴をあけることになり、連絡もつかなくなった取引先の人に多大な迷惑をかけてしまうのでは
  • 交通事故などに巻き込まれて長期入院になったら、自宅の管理どうしよう
  • 脳梗塞になり、その後遺症で身体のまひや言語障害などが残ってしまう

どのくらいリストアップできましたか?人によってピンキリかなと思いますが、なるべくたくさん書き出してみてください。ちょっと多すぎるかなと思うくらいにしておけば、「想定外のことが起こるリスク」を減らせますし、そのこと自体が立派なひとつの対策になります。

書き出した課題を整理!

次に、リストアップした課題をじっくり眺めて、整理しましょう。数があまりなければ省略してもいいですが、そうでない場合には、いくつかの切り口でわけることで、対策も考えやすくなりますし、優先順位をつける参考にもなります。

「健康関連」「経済面・仕事面」「人間関係」などグループにわけてもいいですし、「緊急度」「影響の重大度」などに応じてフラグをたててみるのもいいと思います。時系列で整理してみるのもひとつの方法です。今でも十分起こりうることもあれば、10年後20年後という少し先の将来の課題もあるでしょう。突発的なアクシデントなら、「場所」という区分もあります。

こうして整理することで、どの課題から取り組んだらいいかも見えてくると思いますし、今後、外部の人などに相談する際にも説明しやすくなります。

「一人合宿」のススメ

「じっくり考える必要があるのはわかる。だけどなかなか時間がとれない」
「考えると気が滅入ってくるのでつい先送りしちゃう」

なんて方もいるのではないでしょうか。

そんな方におすすめしたいことが2つあります。

  • 一人合宿
  • 同世代の友人達と発表しあう会を設ける

まずは「一人合宿」です。日常生活の中でつい気が重いマターを先送りしてしまうのはわかります。多忙な毎日の中で時間を捻出するのも大変ですよね。

だったら週末のどこかで、近場のホテルを予約しちゃいましょう。そこに籠って、この作業を行うのです。もちろん少し足を伸ばして、温泉付きの旅館とかでもいいですね。

ホテルでもついスマホでSNSを覗きに行っちゃったりして作業が進まないという方は、スマホもパソコンも電源オフにして、客室内のデスクの上には紙とペンだけという状態にしましょう。

時間を区切ってみるのもいいと思います。「ポモドーロテクニック(タイマー)」という単語を聞いたことある方もいるかもしれません。25分など一定時間でタイマーセットしその間は集中作業。5分休憩したら、ふたたび25分間の集中作業というように、メリハリをつけやすい工夫をする方法です。スマホアプリで「ポモドーロ」と検索すると便利なアプリも見つかります。

もうひとつの「発表しあう会」は、同じ悩みや不安を抱えている同世代の友人たちと、お互いにそうした話をするイベントを設けるというものです。今ならZoomを使ってのオンラインミーティングでもいいでしょう。

単に雑談だけの会になってはもったいないので、一人10分など時間を決めて、それぞれ抱えている課題について順番に発表する進め方がいいと思います。そんな発表の場があれば、事前に「課題を書き出す」「問題を整理する」「何をすればいいかアイディアをだす」という作業をするモチベーションにもなりますし、タイムリミットが設けられることでダラダラ先送りすることも防げます。

「自分プロジェクト」の始まりです

さあ、ここが本当のスタート地点です!

課題を書き出しただけでも、なぜだか少し「不安が和らいだ」という方がいるのではないでしょうか。漠然とした不安の中身が明確に見えるようになってくると、それだけでも一歩前進した気になり、心が落ち着くものです。

ここで提案したいのが、「自分プロジェクト」という進め方です。といっても特別な事ではありません。方法は簡単。

  1. 格好いいプロジェクト名をつける(例:「自分見守り大作戦」など)
  2. 専用のノートを一冊作る(オンラインノートでもOK)
  3. 具体的な行動計画を立てる
  4. 1個ずつ実行に移し、定期的に進捗確認する

仕事でもないのにそんな大げさな・・・なんて笑っちゃダメです。これはあなたの今後の人生にとって、すごく大切なプロジェクトなんです。

さいごに

いろいろ今後の課題を書き出したら、逆になんだか気が重くなっちゃったという方。そこは発想の転換です。

リスクなくして何の人生か。何か課題があって、その解決策や改善策を探し出していくアクションは、きっと「楽しいこと」なんです。先送りなんかしてちゃもったいない。

ワクワクしながら、一緒にこのプロジェクトを進めていきましょう!


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